お客様の声
これまで当事務所で家を建ててくださったお客様に
住み心地などを伺ってみました。
野田市・K様(竣工:2011年6月)
ーー(2006年に当事務所で建てさせていただいた)柏市・Y邸の前を通るたび、そのたたずまいが気になっていたというK様。やがてご自宅を建てる機会に、「あの家を建てた建築士さんに」ということで依頼をいただきました。ご自宅と手仕事の工房の二棟からなる住まいは、新築前そこにあったお祖母様の住まいの建具を多用して作られています。新しいけれど懐かしい家。住み始めてちょうど丸6年、偶然にもそんな節目の日に羽村へ遊びにきてくださったK様にお話を伺いましたーー
⭐️K邸の様子はこちらのブログでもご覧いただけます ⇨ 関口建築+生活Lablog
Q:住み始めて今日でちょうど丸6年なのですね!住み心地はいかがですか?
A:やはり、気持ちがいいですね。作りものの感じがしないというか、自然の中にいるようで。風もいい感じで抜けていきます。夏もいいのですが、私は冬が特に好きです。(前の晩に薪ストーブをつけていると)翌朝は暖房いらずで。家の中の温度差が少ないのがいいですね。
主人はこの、土壁ならではのゆるやかな温度変化と室内に多く使われている木の感触を気に入っているようです。
外で1、2泊して帰ってくると、今でも(木の)いい香りがするんです。訪ねてくる人にもいい香りがすると言われます。
(関口:うちはお客様のところで、お子さんから「関口さんが来ると木の匂いがする」と言われたことがあります(^^;))
Q:我が家と同じくK邸もエアコンを設置していませんが、夏場はどうですか?
A:(設置するかどうか)毎年迷いながら、未だにつけていないんです(笑)
夏の夜でも、寝るときに扇風機をつけているのは主人だけで、私はつけていません。だから、外に食事に行くと寒すぎて!
Q:建てるまでに何度も打合せをさせていただきましたが、そのあたりはいかがでしたか?
A:確かに、たくさんの打合せは大変だったけど、この設計者に頼みたい!と思って頼んだことなので。おかげで、それまでは考えたことのなかったところまで夫婦で考えることができてよかったです。細かいところでもっと考えておけばよかった!というところもあるぐらいで、いつかリフォームの機会があればぜひ。
Q:家の中で一番気に入っている場所はどこですか?
A:お風呂場です。サワラの風呂桶は手入れに手間がかかるけど、この家に守られていると思うと、そんな手間は全然気にならなくて。
以前マンションに住んでいたときは、あちこちピカピカにしておかないと気になったのに、この家では気合いをいれずにのんびりでOK。汚れも、キズもしみも全部が味になるので、手入れが大変ではなくなって、ピリピリしないでいられる気がします。
我が家のワンコも、夏はお風呂場の石の上がお気に入りです。
(※関口註:K邸のお風呂場の床と腰壁には伊豆若草石を使っています)
Q:K邸ではお祖母様の家の建具をあちこち再利用していますよね。
A:古い建具だと寒いんじゃないかとはじめは思っていましたが、住んでみると、とてもいいです。こういうものをもっと再利用するべきということも教えてもらいました。
Q:薪ストーブのある暮らしはいかがですか?
A:暖房は薪ストーブだけですが、火をつけるのがだんだんうまくなってきて、今では主人より私の方が上手いんですよ!薪の調達は、ご近所で庭の手入れをしているのをいただいてきたり、近くで木を伐っている植木屋さんに声をかけると快く譲ってもらえたりするんですよ。薪割り機を買って、夫婦で薪作りを楽しんでいます。
Q:最後に、今のご自宅がご夫婦にとって終の棲家になると思うのですが、これから家でやってみたいことはありますか?
A:ずぅっ~と、家に居たい。庭の事をしたり、ゴロゴロしたり、犬と遊んだり、家を眺めたりしていたいです。
最近の家の様子を写真で送っていただきました。手前が洋裁工房として使っている離れ、奥が母屋。古い建具はますます味が出て、壁や柱も、庭の木々とともにすっかり風景に溶け込んでいます。
窓からみた庭の景色。流れ込む風の心地よさが伝わってきます。
柿やみかんなど、季節ごとの収穫も楽しんでおられます。
愛犬二郎くんも気に入ってくれているお風呂場。
夏は冷んやりと涼しい伊豆若草石の上で、サワラ
の風呂桶もいい香り(^^)